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印刷DTP勉強部屋

2009年2月 第30回 デジタル印刷とオフセット印刷

最近カラープリンタなどのトナー出力機の精度がかなり上がってきたこともあって、トナーによるデジタル印刷での印刷物をよく目にするようになりました。デジタル印刷とは、コンピュータから直接出力機にデータを送って印刷するものです。といっても仕上がりはピンからキリまでありますが、オフセット印刷のように版を作らなくてもいいので、小部数の印刷物にはかなりの力を発揮します。表現方法はオンデマンド印刷や、デジタル印刷という呼び方をしますが、出力機自体の価格も仕上がり結果かなりの差があるように思います。

この差というのがまた非常に繊細なもので、どこまでの出来を求めるかは千差万別で、印刷業者では、おそらく色の再現性、網点の繊細さ、印刷位置検討の正確さ、そして出力スピードなどで違いを見分けると思いますが、ぱっと見たところ中々気づきにくい差なのかもしれません。

私が入社した当初は、“きれいな印刷物=オフセット印刷”という図式が成り立っていたので、プリンタやオンデマンド印刷機の印刷物は見た感じで違いが分かったのですが、最近はそうとも言えない程、きれいな出力結果になっています。こうなると、印刷というもの自体の主流の定義も、オフセット印刷一辺倒ではなくなってきます。一般的にプリンタと聞くと、あまりきれいではなく、きれいな結果を求めるのであれば、版を作ってオフセット印刷をしなければならなかったのが、お客様のニーズによっては双方の利点を考えないと、費用だけが高くついてしまう場合もあります。

ただ、デジタル印刷機はオフセット印刷機より、利用できる紙の種類がまだ少ないです。オフセット印刷機に合わせて非常にたくさんの紙がありますが、その中の特殊紙関係はまだ機械に通らないものが多いです。また、オフセット印刷機はまだまだ印刷する人の技術が生きている部分が多くありますので、柔軟性に富んでいます。

印刷業者としては、デジタル印刷とオフセット印刷は全然違うものという考え方がありますが、結果としてお客様の満足される物を作るという意味では、そこに差はないのだと思います。印刷という概念の中にもちろんプリンタ出力もありますし、印刷方法の一種だと考えると、違いを探すことよりも、どんな時にどの方法を利用して最終完成品にするかを考える時に大切なのは、お客様の満足されるものを作るという基本理念をしっかりとふまえ、そこから方法を考えなければいけないのだと、改めて感じました。

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